中国現代戯曲集 第10集
  孟冰 作品集

ISBN

978-489380-461-7
菱沼彬晁

話劇人社中国現代戯曲集編集委員会

定価

3,500円
初版
2016年1月31日
中国の現代演劇はここまでかわった!
ヒットを連打する異能・孟冰、刮目の最新5作品。

白鹿原(原作・陳忠実の同名小説『白鹿原』)
白い鹿のレジェンド。新中国への激動期、農民3世代に渡る壮絶な愛憎劇。

これが最後の戦いだ (原題・這是最後的闘争)
革命家のエリート家族3世代の夢とトラウマ、現実と挫折が現代に交錯。

始皇帝に逆らった男がいた
皇帝のお気に入り 共作・馮必烈 (原題・伏生)
始皇帝の禁書令に抗しスーパーパワーを発揮!実在の儒学者をモデルに。

ラストエンペラー遺聞
市民 溥儀 (原題・公民)
人間は改造されうるのか?一市民となった皇帝溥儀に「鬼」のささやき……

ミラー・ゲーム 共作・劉漢男 (原題・鏡中人)
反腐敗闘争の苛烈な取調室と『マクベス』の稽古場から浮かび上がる青春群像。

●孟冰とその劇作について 飯塚 容

 孟冰(もう・ひょう、Meng Bing)

1956年10月生まれ。中国一級劇作家、中国戯劇家協会副主席、中国人民解放軍総政治部話劇団元団長。
主な劇作:『紅白喜事』、『緑陰里的紅塑料桶』、『老兵駱駝』、『鐘声遠去』、『熱血甘泉』、『生命高度』、『黄土謡』、『白鹿原*』、『毛沢東在西柏坡的暢想』、『生命档案』、『誰主沈浮』、『伏生*』、『這是最後的闘争*』、『楓樹林』、『索菲亜教堂的鐘声』、『活在陽光下』、『公民*』、『鏡中人*』、歌劇『芦花白木棉紅』、『野火春風闘古城』、音楽劇『桃花謡』ほかテレビ・ラジオドラマ多数。(*は本書収載)
1983年の『紅白喜事』から今日に至るまで話劇、歌劇、京劇など57作品を執筆(共作を含む)。このうちいわゆる"模範的入物""主旋律"を題材とするものは37作品。
受賞:国家舞台芸術精品工程十大劇作 Top ten productions of the national fine stage arts project に6作品、五個一工程賞 Five"One"Project(a good book, a good TV series, a good play, a good film, a good article)に10作品、中国文化部の文華大賞に4作品、文華演目賞に5作品、文華劇作賞に4作品、曹禺劇作賞に6作品、中国共産党中央宣伝部の四個一批人才 "Four a batch of" talent、文化部の話劇芸術工作者、全国中青年徳芸双馨工作者 The Twin Merits and Virtue and Art などの業績に二等功 Merit Citation Class II 5回、三等功2回の栄誉が与えられている。

 馮必烈(ふう・ひつれつ、Feng Billie)

中央戯劇学院劇文学系卒業。中国人民解放軍空軍政治部文工団創作室所属。
主な劇作:『伏生』、『運之河』、『釣魚城』、『太陽雪』、『辺城』、『号角』、『導弾司令』、『雪原』、『方志敏』、『永楽』、『城市叢林』、『青城』、『西城故事』など。

 劉漢男(りゅう・かんなん、Liu Hannan)

2008年、東北師範大学伝媒communication 学院でラジオ・テレビドラマのシナリオと演出を学び、09年、北京電影学院文学系に進学。
主な作品(共作を含む):映画『山上風很大』、『心肝宝貝』、『掃雷』、『老腔』、テレビドラマ『婆婆也是媽』、『雪狼谷』、『愛到心痛』、『底線』、ドキュメンタリー『呼嘯的大刀??東北抗聯』、話劇『一個軍人的猜想』、『有支隊伍唱山歌』、『鏡中人』、児童演劇『我的麦哲倫(マゼラン)海峡』、『追夢』、『楓樹林』『活在陽光下』など。

 菱沼彬晁(ひしぬま・よしあき)

1943年11月、北海道美瑛町生まれ。翻訳家。(公益社団法人)ITI国際演劇協会日本センター理事。日中演劇交流・話劇人社事務局長。
中国現代小説の主な訳業は、■友梅作『さよなら瀬戸内海』(図書出版)、莫言作『牛』、『築路』(岩波現代文庫)ほか。
中国現代演劇の主な訳業及び日本公演作品は、日本文化財団制作・江蘇省昆劇院日本公演『牡丹亭』、『朱買臣休妻』、『打虎・遊街』、都民劇場制作・上海昆劇団日本公演『潘金蓮』、AUN制作・孫徳民作『懿貴妃』、松竹制作・孫徳民作『西太后』、新国立劇場制作・過士行作『棋人』、『青蛙』、ITI国際演劇協会日本センター制作・過士行作『魚人』、莫言作『ボイラーマンの妻(鍋炉工妻子)』、劇団東演制作・沈虹光作『長江乗合船(同船過渡)』、『幸せの日々(幸福的日子)』『臨時病室(臨時病房)』ほか、早川書房刊「悲劇喜劇」掲載の郭啓宏作『李白』、晩成書房刊『中国現代戯曲集』掲載の過士行作『鳥人』、高行健作『彼岸』『野人』(共訳)、過士行作『厠所』、『火葬場』ほか。
2000年、外国戯曲の日本語翻訳・上演作品に与えられる湯浅芳子賞を受賞。

 飯塚 容(いいづか・ゆとり)

1954年生まれ。東京都立大学卒業、同大学院修了。中央大学文学部教授。専門は中国近現代文学および演劇。
著書に、『「規範」からの離脱─中国同時代作家たちの探索』(共著、山川出版社)、『文明戯研究の現在』(共著、東方書店)、『中国の「新劇」と日本─「文明戯」の研究』(中央大学出版部)など。訳書に、余華『活きる』(角川書店)、『ほんとうの中国の話をしよう』、『血を売る男』、『死者たちの七日間』(河出書房新社)、高行健『ある男の聖書』、『霊山』、『母』(集英社)、鉄凝『大浴女』(中央公論新社)、蘇童『碧奴』(角川書店)、『河・岸』(白水社)、韓東『小陶一家の農村生活』(勉誠出版)、王安憶『富萍』(共訳、勉誠出版)などがある。
2011年、中華図書特殊貢献賞を受賞。

  
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